復活祭(イースター)について

日本キリスト教団松永教会牧師 吉仲 將

 イエス・キリストの復活については、新約聖書の四つの福音書(マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネ福音書)に記されています。十字架につけられたイエス・キリストが死んで葬られ、三日目に墓から復活したことを記念してキリスト教会では復活日礼拝を守ってきました。
 キリスト教初期の時代は、キリストの復活を祝う日がユダヤ教の過越祭と重なっていたので、ユダヤ教とは別の日にするという議論が起きました。ユダヤ教では過越祭は「ペサー」(Pesach)ギリシャ語「パスカ」(Πασχα)で、この時の議論を「パスカ論争」と言います。論点はキリストの復活は日曜日であったということから、紀元4世紀にキリスト教会の祝祭日として「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に統一したのです。
 その後も使用する暦が違っていて復活祭の日付けには変遷がありましたが、16世紀になり西欧社会で教会暦にグレゴリオ暦(太陽暦・1年365日暦・閏年有り)を採用するようになり、春分の日を3月21日に固定しました。そして世界中のキリスト教徒が一緒にお祝いできるようになったのです。2004年は4月11日でしたが、本年は3月27日です。
 復活祭は、ヨーロッパ諸国のキリスト教会では初期キリスト教時代に使用していましたギリシャ語の「パスカ」(Πασχα)、フランス語「パク」(Paques)と呼んでいます。わたし達日本では復活祭=イースターが馴染み深いのですが、これは英語(Easter)、ドイツ語(Ostern)から来ています。イギリス、ドイツのキリスト教会でこの呼び方が採用されたのは、中世時代ゲルマン人の影響を受けた頃と考えられます。その名前がゲルマン神話の春の女神「エオストレ」(Eostre)の名前、あるいはゲルマン人の用いた春の月名「エオストレモナト」(Eostremonat)に由来しているからです。このようなキリスト教の土着化は色々ありますが、実を捨て名を採用したということでしょうか。

 「イースター・エッグ」についてですが、卵にいろいろ絵を描くという風習があります。これもゲルマンの祭りに由来しているとも言われますが、今日ではキリスト教的な行事に取り込んでいます。卵は無論そこから生命が生まれるものであり、キリストの復活を表現するのにピッタリという意味付けをしますが、如何でしょうか。日本のキリスト教会ではイースター・エッグとして、卵を色セロファンで包んだり、絵を描いて、子供たちにプレゼントします。また子供の遊びとしては、この彩色した卵を草むらなどに隠して、それを探し出すというのがあるそうです。

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